第4回 ここでしか読めないもの

さて、ドタバタの中、先日、団鬼六賞受賞作品2点の販売を開始しました。

すでにお気づきのように、かって無双舎という出版社で出していた季刊誌「悦」にご寄稿していた作家さんたちの作品を、当面の間AubeBooks.comは核としてUPしていきます。創刊は2010年、天野喜孝氏の代表作を表紙とし、贅沢に始まった「官能文藝誌」でした。その創刊号で、まだご存命だった団鬼六氏の名前をいただき、次代の「官能」を切り拓く作品応募を募ったのです。選考委員はお手盛りにならないように、高橋源一郎氏、重松清氏、「官能」目線を厳しくするために睦月影郎氏も参加。そして、団鬼六氏その人も、デンと構えていた賞でした。おおっ、いま考えると恐るべき「文藝賞」だったと正直に思い出すのです。

なにかすでに当時、「官能」という言葉に違和感があったのかもしれません。隅に追いやられている、という気持ちでしょうか……。結局、無双舎が営業停止になってしまったため、第二回で「中断」しておりますが、また、どこかで復活してくれることを望んでいます。なにしろ、型破りの団鬼六氏の名前が冠されている賞ですから、なんでもあり! 四人4作品が受賞作として世に出ましたが、そのうち二つが、すでに古書としての入手しかできない状態にありました。そこで、まずは当店にて販売再開です。荒削りかもしれませんが、著者の持っている「業」が爆発しています。これぞAubeBooks.comの目指す作品、大胆な挑戦作品だと思います。

また、年内販売開始で、10数年前にある雑誌で注目をあびた作品(これは単行本、文庫、そして電子にも当然なっていない)の販売も開始する予定です。ただいま、鋭意準備中! AubeBooks.comで販売される作品は、まずはここでしか読めないものを集めていく所存。購入の方法がもっとあれば、の声も周囲からはよく耳にしますが、しばしお許しを。志を同じくするゲリラ書店さんとの連携も含めて動いていきます。ご期待ください。

 

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